月色ユーカリプタス

魂をみる私の世界

エマの冒険

長い時間、他人のネガティブな思考にさらされてきた私は、ふいに嫌な想像を一瞬だけする癖がありました。

 

ある日、私のもとにやってきたクマと一緒に生活することになったのですが、エマによく話しかけてきました。

エマ『あなたの名前は』

クマ『グスタフ』

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『君の心は僕が治すよ。僕はそのために来たんだ。』

心の声に反応したグスタフがそう言いました。

 

突如として心の中に現れる自分を底へと引きずり込もうとする現象。心が軽くなるにつれて出てきた問題でした。

自らの足場を崩し落として思うように進めない状況を作り出します。

『僕が浄化するから任せて』

 

グスタフというのはクマのスピリットです。時に戦い、そして癒やしも得意なスピリット。

 

長い爪と力で私のネガティブな場所めがけて勢いよく掘って浄化するのです。

その現象を起こしたものに爪が当たるとバラバラに砕け、キラキラしたクリスタルの欠片が現れました。

 

グスタフ『エマ、これはね、君が心の底に隠して君自身を長いこと苦しませていたものだよ。どんなときにネガティブな状態が出ていたか思い出してごらん。楽しいときだっただろう?自分は楽しくなっちゃいけない、上手くいっちゃいけないっていう無意識のブレーキを作っていたんだ。でもねエマ、それは本当の君じゃないことは分かるよね。』

 

グスタフは私に発掘したクリスタルを光るエネルギーに戻し、そっと渡してくれました。

 

グスタフ『君は言われすぎたし、あちこち人のエネルギーもキャッチしてたから余計に苦しくなってた。エマはね、同じ波動にするために純粋な心をこうして自らを貶すように作り上げたんだ。僕はね、君の心の中にあるネガティブさを一つ一つ純粋なエネルギーに戻していくつもりだよ。』

 

『いいかい。君はね、純粋で優しい子なんだ。自分を貶すように嫌なことを考えたとしても心はどうだい、常にちゃんとシンドい、苦しい、嫌だと感じていただろう?』

 

『それが本当の君だ。』

 

『君はね、いつも人のことばかりを考えていて自分の心をずっとおろそかにしていたんだよ。胃が痛かっただろう?胸が苦しくてシンドかっただろう?心を休ませる場所も長いことなくて、そして病気にまでなった。』

 

『エマは自力で心の掃除をしてかなりキレイになってるけど、その塊がまだまだ底に残っているから今の状態さ。軽くなった分、底が分かるようになったんだ。ここからは僕の出番だよ。』

 

『メディアや人を貶すことに快楽を覚える他人のエネルギーを引っ張ってきて、さも自分が思ってしまったようになっているけど、よく見てごらん。これはエマから出てきたものじゃない。心も不快になってる。君はアンテナが多いから自分なのか他人から流れてきたのかが分かりにくいままで生きてきたから、ちゃんと見極めないといけないよ。一瞬だけど視えてただろう、この情報の出所が。エマ、大切なのはね、何を思ったかじゃなくて心が何を感じているかだよ。そうしたら何も迷わない。心が導いてくれる。エマの真実は心にあるってことを僕は伝えにきたんだ。』

 

話の途中でも何かに引っ張られるように底に落ちていく私。すかさずグスタフが浄化してくれました。

ネガティブのある場所を見つけるのはエマ。それを浄化するのはグスタフ。

 

どんな時もあたためてくれる言葉をくれます。

ある日、グスタフが言いました。

『君は光が強かったんだ。君自身は長いことどんな環境で過ごしてるのか言わなかったし、いつもニコニコしていたから一言言いたくなってしまったんだよ。だからね、そんな一時の感情で放った人の言葉を、そのまま自分に向けてはいけないんだ。』

 

『君は心を守ることを覚えないと。』

 

『いいかい。僕はこれから君のネガティブを見つけていく。これは同時に強い浄化で、苦しかったものも元々は君の光だったことに気づいていく作業だよ。』

 

『心が軽くなくちゃ、本当の世界は見えてこないからね。』

 

『この世界の人は見えるものしか信じないけど、見えるということは見えないというものも存在するということなんだ。

エマね、例え話だけど、この物質世界はプラスに足していくことだとすると見えない世界はマイナスになっていくことなんだ。

神様はこのマイナスの果てにいる。心の純度を高めないと会えないよ。

そして『生まれる、死ぬ』はこの境界線ってこと。

肉体に降りることは大変な作業だ。

それは海から陸に上がることに近いかもしれないね。

 

プラスは足していくから重たくなる。でもマイナスは引いていくから重さが消えていくんだ。濁りも消える。軽くて動きやすいし気持ちも楽だよ。こうやって考えると死ぬことって悲しいことなのかな。』

 

『エマ、君は神様に愛されてる。他の人ももちろん愛されてる。みんな平等だ。

それはすべてを肯定してくれる光、見守る愛。

神様は信じてるんだ。

途方もない時間をかけてでも一つ一つの魂が光を強めて戻ってくるって。

信じるってそういうこと。

この生きてる間の時間だけじゃない。

 

そしてこの世界で助けてくれる人や、姿が必要なくなった存在がちゃんといるから苦しいときは助けを呼んでみんなで考えるよう出来てる。この世界はそういう世界だよ。ぼくたちは元々一つなんだ。だからね、一人だと思っても一人じゃないし、一人になりたいと思ってもなかなかなれるものじゃない。

 

いいかい、君たちは一人じゃないよ。』

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グスタフ『すべての時間を楽しもう。この肉体に入っていられる時間は有限だからね。』